
外構プランニングで後悔しないために
外構プランニングを行う際、お施主様のご要望を大切にしながら、
ご満足いただける仕上がりを目指しています。
しかし、ときにはプロの視点から「こちらの方が絶対に良い」とお伝えし、
お考えを改めていただくこともあります。
その1つのケースが「フェンスの外張り・内張り問題」です。
フェンスの張り方で変わる外構の印象
目隠しフェンスを設置する際、一般的なセオリーとしては、道側に板材を張り、
家側に支柱が見えるようにします。
これは、以下のようなメリットがあるためです。
①家の前の道路から室内への視線を遮る。
②通行人からの視線を防ぎ、お庭をプライベート空間にする。
③外観の美しさを向上させる。
④道行く人に樹木の枝や葉が当たるのを防ぐ。
特に③の「外観の美しさ」は重要なポイントです。


ある案件で、お施主様から「フェンスの板材を内張りにしたい」との強いご要望がありました。
理由は「お庭から見たときに綺麗な面を見たい」とのこと。
しかし、この場合は外張りの方が断然おすすめです。
なぜなら、通行人や外部からの見え方を考えたときに、
フェンスの美しい面が外側に向いている方が、建物全体の印象が格段に良くなるからです。
最終的には外張りで施工し、
完成後にお施主様から「カズマさんの言う通りにして良かった」とお喜びの声をいただきました。
プロとしての提案が結果的にご満足につながり、安心しました。
外構の色選びは「好きな色」ではなく「似合う色」
もうひとつ、外構計画で慎重に進めるべきポイントが「色の選び方」です。
外構製品にはさまざまなカラーが用意されていますが、
最も大切なのは「周囲との調和」です。
色を選ぶ際には、以下の点を意識すると失敗が少なくなります。
①住宅の外壁や屋根の色と調和しているか
②既存の植栽や周囲の景観となじむか
③浮いて見えず、統一感があるか
つまり、「好きな色」ではなく「家や環境に似合う色」を選ぶことが重要です。
ただし、色の好みは個人の感性によるもの。
お施主様の選ばれた色をそのまま否定してしまうと、感性を否定されたように感じてしまうこともあります。
そのため、お施主様にとっての「幸せなお庭」を実現するために、色選びの打ち合わせは慎重に行います。
最終的にはお施主様のご満足を第一に、プロとしての視点から適切なアドバイスをさせていただくことが大切だと考えています。
【まとめ】
外構プランニングでは、フェンスの張り方や色選びひとつで全体の印象が大きく変わります。
お施主様のご要望を尊重しつつも、長く快適に過ごせるデザインを実現するために、プロとしての提案を大切にしています。